Mendeleyで日本語の論文を正しく取り込む方法

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Mendeleyとは

Mendeleyは論文の管理とオンラインでの共有を目的にした文献管理ソフトです。Mendeley以外にも文献管理ソフトはありますが、僕が色々見た中ではMendeleyが無料でしっかりと使えるソフトです。僕も現在研究中で既往研究を色々と見るのですが、その文献の管理にMendeleyを使用しています。

Mendeleyなどの文献管理ソフトの大きな特徴として、その論文の著者や学会名、ページなどを自動で検出してくれ、他の論文と紐づけて管理することができます。そうすることで簡単に引用することができたり、目的の論文を検索して探すことができます。論文管理のiTunesをイメージしてもらえばわかりやすいと思います。

ただMendeleyの欠点として日本語に対応しておらず、論文をMendeleyに取り込むと正しく論文名や筆者などの情報を認識してもらえません。手動入力もできるので、修正することはできますが、少し時間がかかってしまい多くの論文を読もうとするといちいち手動入力していたら大きなタイムロスに繋がります。過去には『日本語論文 to Mendeley』というサービスがあったらしいのですが、現在はサービスを終了しています。

今回はそんなMendeleyに日本語の論文を正しく取り込む方法を紹介したいと思います。

日本語の論文を正しく取り込む方法

日本語の論文を正しく取り込むには『Mendeley Web Importer』を使います。今回はMacのSafariを使う方法を紹介していきます。

Mendeley Web Importerを導入する

まず『Mendeley Web Importer』をダウンロードできるページに行きます。
https://www.mendeley.com/reference-management/web-importer#id_3

ここからSafariの場合はわかりにくいのですがページ内にある『Save to Mendeley』と書かれたボタンをお気に入りのバーの中にドラッグ&ドロップします。ちなみにページ内にあるボタンを押しても何も起きないので注意してください。

あっという間ですが、これで大体の準備は終わりました。

論文の情報を取得する

取り込みたい論文や文献を『CiNii』で探して見ましょう。今回は例として『BIM』の論文を取り込みたいと思います。

取得したい論文のページで先ほどお気に入りに入れた『Save to Mendeley』をクリックします。

ここでクリックして数秒経つと『Mendeley Web Importer』のウィンドウが出てきます。クリックしてから出てくるまでタイムラグがあるので注意です。自分のMendeleyアカウントでSign Inしないと使えないので、Sign Inボタンを押してMendeleyのページに行ってサインインします。

サインインがうまく行くと先ほどのページに戻り、『Mendeley Web Importer』にCiNiiの論文情報が正確に反映されていることがわかります。次に右上にある『Save』のボタンを押すと論文情報取得完了です。
ちなみに今回取得した論文は建築学会の論文で、CiNiiから論文のPDFを直接ダウンロードすることができないので論文情報のみがMendeleyに保存されています。このような場合は保存した論文情報に後から論文のPDFを添付することで対応します。

Web版のMendeleyで確認すると先ほど保存した論文情報が取得されています。取得先のCiNiiのリンクも情報として入っています。間違っている箇所があれば手動で訂正することができます。
私の印象としてはソフト版のMendeleyとWeb版のMendeleyでは基本内容は同じですが、日本語を入力しようとするならWeb版のMendeleyの方が扱いやすいです。ソフト版のMendeleyで日本語を入力しようとすると同じ文字列が2回入力されたり、入力した文字が消えるなどおかしなことが起きるので、論文情報を日本語で入力する時や日本語名のフォルダを作成する時などはWeb版のMendeleyを使った方が使いやすいです。

ソフト版のMendeleyでも確認するとこちらも論文のタイトル、著者、学会名、年、キーワードなど日本語で正しく取得できていることがわかります。

まとめ

日本語非対応のMendeleyでは『Mendeley Web Importer』を使うと日本語の論文管理がぐっと楽になります。CiNii以外にも海外の論文サイトや普通のWebページでも『Mendeley Web Importer』が使えるのでいろんな文献を効率よく管理していきましょう。

pui

適応障害気味なデザイナーです。パソコン関係に興味があるので、面白い発見があったら記事にしていきたいと思っています。

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